全国重文保持団体協、鈴鹿で14年ぶり大会 功労者表彰や記念講演

【あいさつする椋野会長=鈴鹿市神戸1丁目のイスのサンケイホール鈴鹿で】

【鈴鹿】全国重要無形文化財保持団体協議会(会長・椋野美智子大分県日田市長)は17日、三重県鈴鹿市神戸1丁目のイスのサンケイホール鈴鹿で「第31回全国重要無形文化財保持団体協議会鈴鹿大会」を開き、功労者表彰や記念講演会などがあった。

同協議会は、重要無形文化財の保護・発展を目的に、市の伊勢型紙技術保存会など全国の16重要無形文化財保持団体と24市町村で平成4年6月に発足。鈴鹿での大会開催は14年ぶり。

この日は関係者ら約140人が出席。椋野会長は「重要無形文化財を取り巻く環境は、職業としての継承の困難、用具・原材料の不足に加え、いつ起こるか分からない自然災害に対し平時から防災意識を高め、災害に備えることが喫緊の課題。このような時にこそ、本協議会に集うみなさまの英知を集結することで対処できると信じている」とあいさつした。

そのほか、長年の活動による功績をたたえ、伊勢型紙技術保存会の内田勲さんら9人を表彰。来年の大会開催地を新潟県魚沼市と決めた。

記念講演会では、国立文化財機構文化財防災センターの髙妻洋成センター長が「無形文化財の防災」をテーマに話した。

併せて18―27日まで、津市一身田町の県総合博物館で「第30回重要無形文化財保持団体秀作展」を開催。作品展示や製作実演がある。入場無料。