衆院選三重2024 候補者の横顔【2区】

【右から届け出順、山本里香候補、下野幸助候補、川崎秀人候補、森口あゆみ候補】

山本里香候補、人生は自らが決める

四日市市議と県議を2期ずつ務めた。昨年の県議選で落選するも、防衛費の増大や格差の拡大に危機感を抱く中で「根本から改めよう」と、国政への挑戦を決めた。

大学卒業後は24年間、県立高で家庭科の教員を務めた。生徒らに唱え続けたことは「人生を自ら決める大切さ」。自分の判断を尊重してくれた家族の影響だ。

授業で暮らしの大切さを教えるうち、共産党に関心を持つように。「尊敬する先輩教員が党員だった」。市議に当選した後は生活困窮者支援の向上にまい進した。

好きな言葉は宮澤賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」。イメージカラーはピンク。「武器がピンクなら戦う気になるだろうか」

夫の影響で始めた登山のほか、サーフィンや茶道など、趣味は多彩。得意料理はオムライス。ミュージカルや観劇にも目がない。「一日8時間は自分のために使う」

下野幸助候補、持久力選挙に生かす

中川正春氏の不出馬表明を受けた立憲民主党の公募に申請。4期目半ばで県議を辞職し、国政への挑戦を決めた。「日本の政治は遅れている」とし、政治改革を訴える。

電気工事業を営む父の影響で鈴鹿高専に進んだが、短期留学先のカナダで安全保障の重要性を痛感。内閣情報調査室で勤務し、情報収集衛星の開発計画などに携わった。

東京佐川急便事件やリクルート事件が発覚する中で「政治をクリーンにしたい」と考え、政治家を志した。県議となってからは子どもの医療費の無償化などに励んだ。

名前は松下幸之助にちなんで父が付けた。尊敬する人物でもある。稲盛和夫の著書も愛読。「信念の強さ」が長所。子どもらには勉強の機会があることの幸せを唱える。

特技は水泳。全国高専水泳大会の800メートル自由形で3位に。大学ではトライアスロン部の主将を務めた。ホノルルマラソンへの出場経験も。「持久力は選挙に生かせる」

川崎秀人候補、先輩と積極的に交流

元NTTドコモ社員。1期目は5G(高速大容量通信)のエリア拡大や衛星通信の普及など、デジタル関連の政策に努めた。「政策決定の遅さも実感した」と振り返る。

政治とカネを巡る問題に対しても、最新技術を活用する視点で解決策を模索する。「アプリのライブ配信で資金を募れれば、若者が政治の世界に飛び込みやすいと思う」

曽祖父の克氏から、4代にわたって衆院議員を務める。「世襲」との声には「むしろ『世襲のくせに頑張っている』と言われるように頑張りたい」と前向きに返す。

「仲間がいなければ物事は進まない」との思いから、先輩議員らと積極的に交流してきた。「永田町の弟キャラ」としてかわいがられながら、多くを学んでいるという。

趣味はボクシング。漫画「チビ」の影響で会社員時代から続けている。愛車「カワサキ・ニンジャ」は「僕のためにあるような名前のバイク」。鈴鹿サーキットも走る。

森口あゆみ候補、仕事と育児両立苦労

県議選と参院選で4度の落選を経験。「諦めない性格」が5度目の挑戦を後押しした。「次世代にツケを残さない政治」を掲げ、税金の無駄遣いや利権の打破を訴える。

伊賀市出身。29歳で上京し、勤務先で芸能事務所を任された。「アイドルが使い捨てにされている」と感じ、映画界にも進出。女優の神楽坂恵さんらを輩出した。

10年前に帰郷して「東京一極集中」を実感。放っておいたら故郷が駄目になると思った」。飲食店のプロデュースなど、地域活性化の活動に努める傍ら政治家を志した。

子どもが幼い頃、当時の夫が経営していた会社が倒産。仕事を抱えながらの子育てに苦労した。その経験から、少子化の本質的な解決策は経済にあると確信している。

趣味はハイキング。登山も好きだったが、過去に登山中に心筋梗塞で倒れた。救急搬送先で緊急手術を受け、一命を取り留めた。「地域医療の大切さを身をもって感じた」