【熊野】手前みその仕込み方を学ぶ教室が16日、三重県熊野市木本町の世界遺産熊野古道館で開かれた。市内外の19人が参加し、みそ作りを通じて交流を深めた。
伝統的な発酵文化に親しんでもらおうと、東紀州コミュニティデザインが主催。紀北町東長島の「河村糀屋」店主、河村幸信さんが作り方や保存方法を教えた。
参加者は蒸した大豆を手でつぶし、米こうじなどが入ったボウルに加えて混ぜ合わせた。こぶし大の大きさに丸め、みそだるに投げつけて空気を抜いていった。
カビの発生を予防するため、塩を振って容器の内側を拭き取り、ラップの上からビニール袋をかぶせた。重石となる塩袋を置き、約1時間で仕込みが完了した。
河村さんは「寒い時季はゆっくりと発酵し、春先に色が付く。8月には食べごろを迎える」と説明。自宅でも手軽に作れることや、おいしい食べ方も紹介した。
親子2人で参加した同市の中谷百香さん(27)は「難しいイメージがあったが、思ったより早く完成した。みそ汁にして食べたい。8月が待ち遠しい」と話した。