伊勢新聞

木船に初穂載せ「川曳」 伊勢市民ら、威勢良く内宮へ 三重

【初穂を載せた船を引き内宮を目指す参加者ら=伊勢市の五十鈴川で】

【伊勢】三重県伊勢市の伊勢神宮の神嘗祭(かんなめさい)を祝い、市民らが神宮に初穂を奉納する初穂曳は16日、木船に稲穂を載せて五十鈴川を上り内宮へ運び納める「川曳(かわびき)」が行われた。

陸路で外宮に奉納した前日の「陸曳(おかびき)」に続き、川曳は内宮周辺の市民らが担当。今年は、二見地区の住民らが中心となり、約900人が参加した。

初穂を載せた木船は、ほら貝の音や木遣り唄が響く中、浦田橋付近から上流の内宮を目指して出発。参加者らは「エンヤー」と声を上げ、腰まで水につかりながら威勢良く船の綱を引き、時折、水しぶきを上げて川を練り、内宮宇治橋まで約1キロを進んだ。

二見町連合奉献団の北岡泰司団長(65)は「皆が一つになり、元気に楽しく、感謝の気持ちで奉納したい。式年遷宮のお木曳行事に向け、子どもや若い世代が継承していく機会になれば」と話していた。