伊勢新聞

「初穂曳」に市民ら1600人 威勢良く外宮へ初穂奉納 伊勢

【初穂を載せた奉曳車を元気に引く地元の小学生ら=伊勢市で】

【伊勢】三重県伊勢市の伊勢神宮の神嘗祭(かんなめさい)を祝い、市民らが今年収穫した稲穂を神宮に奉納する「初穂曳(はつほびき)」が15日、市内で始まった。初日は、初穂を載せた奉曳車(ほうえいしゃ)を引いて外宮に奉納する「陸曳(おかびき)」があり、雨の中、法被姿の市民らがにぎやかに練り歩いた。

外宮周辺の4つの小学校の児童や地域住民、皇學館大の学生など約1600人が参加。初穂を載せた3台の奉曳車の綱を引き、木遣り唄と「エンヤー」の掛け声を響かせ、高柳商店街の今社前から外宮まで約1キロを威勢良く進んだ。

初穂曳は、20年に一度行われる神宮の式年遷宮の関連行事「お木曳行事」などを次世代に継承するため、昭和47年から毎年開いている。

初めて参加した皇學館大1年の山路隼平さん(18)は「伊勢の伝統を体感できてよかった。神聖な気持ち」と話していた。

16日は、五十鈴川を船を引いてさかのぼり、内宮へ奉納する川曳が予定されている。