FC伊勢志摩が1部初優勝 東海社会人サッカー、3年ぶり全国地域CLへ

【FC刈谷戦で後半、決勝ゴールを決めて駆け出すFC伊勢志摩のFW濱田竜輝=伊勢市朝熊町の伊勢フットボールヴィレッジで】

三重県中南勢地域が拠点の社会人サッカーチーム、FC伊勢志摩が12日、東海社会人リーグ1部初優勝を決めた。アマチュア国内最高峰リーグの日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指して、11月8日から静岡県磐田スポーツ交流の里ゆめりあ球技場などで開催の全国地域チャンピオンズリーグ(全国地域CL)に進む。東海社会人リーグ1部2位で進出した2021年以来3年ぶり。

東海4県の各県リーグから勝ち上がってきた8チームが4月から9月まで総当たりで対戦してきた。暫定1位で伊勢市朝熊町の伊勢フットボールヴィレッジで行われた今季最終戦に臨んだFC伊勢志摩は、暫定2位のFC刈谷に3―2で逆転勝ちした。

勝ち点、得失点差ともに優位に立っていたが「勝って終わることが地決=全国地域CL=につながる」と全員で勝利を目指した。PKで先制点を奪われた後、FW西口亮城、DF元廣正貴の連続ゴールで一度逆転した。

FC刈谷に押し込まれる展開が多くなった後半、再び失点したが、2―2で迎えた終盤、FW濱田竜輝が頭で決勝点の3点目を奪った。今季10得点と好調で「自分の得点で勝つことをイメージしてきた」と話す濱田は、杉山ビラル正将主将のクロスに「頭を合わせただけ」と感謝した。

全国地域CLは11月、1次ラウンドと決勝ラウンドの2回行われ、1位チームはJFLに自動昇格、2位チームはJFL最下位チーム(ソニー仙台FC除く)と入れ替え戦を行う。3年前はJFLチームとの入れ替え戦で涙をのんだ。「ここがスタートライン」(金守智哉監督)と気を引き締める一方で、元日本代表FWの小倉隆史理事長は「今回力のある相手に勝ち切れたことには自信を持って臨みたい」と話していた。