長太鯨船12・13日に出船 鈴鹿の地域伝統行事、児童ら本番向け稽古 三重

【鯨船に乗って仕上げ練習をする児童ら=鈴鹿市北長太町の長太公民館で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市長太旭町1丁目の飯野神社で12、13日に古式鯨漁を模した市無形民俗文化財の長太鯨船行事がある。12日午前8時に出船して町内を練り歩き、13日午後6時半に入船する予定。

木製の鯨船に乗った踊り子が独特の節回しの上下歌に合わせ、張り子の鯨に銛(もり)を放つしぐさを披露する。

起源は不明で一度は途絶えたが、同神社の氏子ら約200人でつくる長太鯨船保存会(市川昇会長)により、平成3年に復活。今年で33回目となる。

地域の伝統行事として、市立長太小学校では3年生で鯨船について学び、4年生以上が参加できる。今年は4、5年の児童20人が、約2カ月にわたって踊りや太鼓、歌の練習に取り組んできた。

9日夜は同市北長太町の長太公民館で仕上げ練習があり、約40人が当日に使用する鯨船や鯨の張り子を使って通し稽古をした。

歌と太鼓を担当する5年生の横山佑希君(11)は「授業で興味を持って参加したいと思っていた。家でも一生懸命練習している。楽しい気持ちでみんなで頑張るのでたくさんの人に見に来てほしい」と意気込みを語った。