かんこ踊り、練習総仕上げ 津・榊原第4区保存会、住民に成果披露 三重

【かんこ踊りを披露する保存会会員=津市榊原町の市立榊原小で】

【津】三重県津市榊原町の榊原第4区かんこ踊り保存会は6日夜、同町の榊原小体育館で練習総仕上げを公開し、約40人が地域住民に成果を披露した。

同町のかんこ踊りの起源は江戸時代とされ、1―5地区の踊りが市の無形民俗文化財に指定されている。4区では平成20年代に区内の寺で奉納して以来途絶えていたが、地方創生交付金を活用し令和に入り練習を再開。一昨年には全5区そろっての「五郷入り」の奉納が実現した。

それ以降4区では「今後も続けよう」との声が上がり、昨年、今年と練習を継続。今期は7月から踊り、笛、太鼓、歌など部門ごとに練習した。

この日は入(いれ)込み▽お寺▽屋島▽尽躍(じんにゃく)―の4演目を披露。大太鼓に合わせほら貝や笛を吹き、地謡(じうたい)が歌った。7人の踊り手は小太鼓のかんこを胸に付け、たたきながら跳ねた。

大太鼓をたたいた最年少の小田楓さん(10)は「覚えるのは大変だったけど皆で曲を合わせるのが楽しい」。30年ぶりに参加した崎雄太さん(40)は「子ども時代に太鼓をたたいていて曲を思い出した」、30代に経験し一昨年再開した川原田克也さん(63)は「せっかく始めたから続けられたらと思う。上の世代の人と話す機会になる」と話す。

山路富美子会長(70)は「少子高齢化で先細りは目に見えているが、声が上がる間は続け郷土愛を育みたい」と力を込めた。