伊勢新聞

11日に走って認知症啓発 玉城町で5年ぶりイベント

【認知症啓発のシンボルカラーのオレンジ色のTシャツを着て「RUN伴たまき」を紹介する谷口委員長=玉城町で】

【度会郡】認知症の当事者や家族、支援者らがたすきをつないで走る啓発イベント「RUN伴(ランとも)たまき」が11日、三重県玉城町で開かれる。当日は参加者らが、認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色のTシャツを着て、認知症への理解を呼びかける。

RUN伴は、NPО法人認知症フレンドシップクラブが平成23年に北海道で始め、全国に広まった。県内でも実行委員会を立ち上げて実施し、同町は同28年から令和元年まで参加していたが、コロナ禍で4年間開催されなかったという。

同町は認知症支援の取り組みに力を入れており、認知症であってもなくても、誰もが安心して暮らせる地域を目指し、町独自のRUN伴を今回初めて企画。町が主催し、12団体でつくる実行委員会や町地域共生室を中心に準備を進めている。

当日は当事者や家族のほか、町内の各種団体、介護事業所、町社協、企業などから160人が参加する。午前9時半に保健福祉会館を出発し、町役場や「たまきの集い場 協」、介護事業所の「玉城館」「まほろ」、町指定文化財「玄甲舎」、JA伊勢玉城支店駐車場を経由してゴールとなる保健福祉会館まで約3・7キロでたすきをつなぐ。

「認知症サポーターさくら」の代表で実行委の谷口恵津子委員長は「楽しみながら無事にゴールテープを切ってもらいたい。RUN伴をきっかけに認知症を理解してもらえれば」と話した。

【令和元年に行われた「RUN伴」でゴールテープを切る参加者ら=玉城町で(町地域共生室提供)】