東海地区大学野球連盟の三重県2024年秋季リーグ戦(伊勢新聞社後援)の優勝争いは第4週を終え、皇學館大(6勝0敗=勝ち点3)と四日市大(5勝0敗=勝ち点2)の2校に絞られた。両校は25―27日にダイムスタジアム伊勢で開催の東海地区大学野球秋季選手権に出場。また5、6日に津市安濃球場で行われる第5週で直接対決し、皇學館大は12季連続14回目、四日市大は2018年春以来8回目のリーグ優勝を目指す。
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6試合で総得点数88点の皇學館大はチーム打率も4割超と高水準。絶対的な大砲はいないが、小林亮太主将(4年・清水桜が丘)は「チームで統一すべきことができている。また春よりも大振りする選手が減ってきた」と一定の手応えを示す。
浅井颯茉(4年・海星)、小阪悠生(4年・いなべ総合)の1、2番コンビも打率5割をキープ。4季連続盗塁王獲得に期待がかかる浅井は四球の数も量産中。中堅手としてセンターラインを固める小阪も「攻守でチームの起点になりたい」と意気盛んだ。
東海地区秋季選手権の出場権は手にしたが東海大会を勝ち抜くために「県優勝」にもこだわる。主戦右腕の佐野瑠勇(4年・神戸)は「簡単に抑えられる相手ではないが自分の経験、技術も生かし、最少失点で抑えられるようにしたい」と話し、四日市大との優勝決定戦に闘志を燃やしている。
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開幕5連勝の四日市大は開幕試合の三重大戦で逆転勝ち、第2週では鈴鹿大に中盤まで粘られながら後半から突き放すなど、苦しみながら白星を重ねてきた。今年春のリーグ本塁打王の主砲・鍛治園健人(4年・愛知啓成)を中心に打線の顔ぶれは大きく変わらず、先発を中心とした投手陣の粘りが鍵を握りそうだ。
先発陣の柱は最速143キロの直球を軸に今季20イニング自責点0を継続中の間瀬倫太郎(3年・海星)。ストライク先行でテンポの良い投球ができる曽我侃龍(2年・上田西)も成長し、投手陣の厚みが増した。
雨天中止となった近大高専との2回戦が13日に予定されているものの、皇學館大に2連勝して勝ち点を奪えば18年以来の優勝が決まる。22年秋から皇學館大に続く県2位が続くだけに、捕手の大澤広成主将(3年・小諸商)は「皇學館大を倒して優勝を」。間瀬も「自分が0で抑える気持ちで頑張りたい」と力を込める。
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東海地区大学野球秋季選手権:三重、岐阜、静岡の各県リーグ上位2校が集まり、10月25―27日にダイムスタジアムで開催。25日に各県2位校によるトーナメントを行い、26、27日に、25日のトーナメント1位校と各県1位校の計4校による決勝トーナメントを行う。優勝校が明治神宮大会代表決定戦(兼東海地区・北陸・愛知三連盟王座決定戦)に進む。