伊勢新聞

空き家対策で連携協定 紀宝町とベンチャー「空き家活用」 三重

【協定を締結した西田町長(右)と和田社長=紀宝町役場で】

【南牟婁郡】空き家対策に乗り出そうと、三重県の紀宝町は1日、中古住宅の流通を支援するベンチャー企業、空き家活用(東京都)と連携協定を締結した。町内の空き家所有者などを対象としたワンストップ相談窓口「紀宝町アキカツカウンター」を来月1日に開設する。同社と県内市町との同様の協定は県内で初めて。

町によると、平成31年3月に「町空家等対策計画」を策定し、空き家の適正管理などに取り組んでいる。昨年8月の町などの調査では、町内5064戸のうち、空き家は725戸だった。結果を踏まえ、官民連携による利活用を推進したい町が、同社に相談して締結が実現した。

協定では、空き家所有者などに対応する相談窓口を設けることや、利活用の取り組みに関する研究や情報共有、利活用の助言や事例の共有をすることを確認。窓口では空き家の所有者や相続者が、同社の「空き家専門アドバイザー」に、相続登記から家財の整理まで電話で無料相談できる。

町役場での協定締結式では、西田健町長と同社の和田貴充社長が協定書に署名。西田町長は「空き家の利活用が推進されることで、定住や移住の促進につながる。安心安全なまちづくりを推進したい」とあいさつ。和田社長は「一つの窓口で解決することが重要。未来の明るい紀宝町を作っていきたい」と話した。

窓口に関する問い合わせは町企画調整課=電話0735(33)0334=へ。