伊勢新聞

地域おこし協力隊に5人 尾鷲市が委嘱、空き家バンクなど取り組みへ 三重

【地域おこし協力隊に着任した、左から黒川さん、久世さん、櫻井さん、野口さん(左から6人目)、大野さん(右端)=尾鷲市役所で】

【尾鷲】三重県尾鷲市の地域おこし協力隊に1日、新たに櫻井宏美さん(53)=大阪府豊中市出身=ら5人が着任した。任期は最長3年。それぞれ空き家バンクの運営やふるさと納税事業に取り組む。

着任したのは、定住や移住を促進する櫻井さんのほか、三木里町で古民家活用事業などに携わる黒川陽介さん(30)=埼玉県川口市出身=▽ふるさと納税事業に取り組む久世彩乃さん(35)=松阪市出身=▽向井地区で伝統野菜「虎の尾」などを栽培する大野勝男さん(55)=千葉県我孫子市出身=▽狩猟の魅力などを発信する野口陽路さん(21)=長崎市出身=。

この日、5人は委嘱状の交付式に臨み、加藤千速市長から委嘱状を受け取って目標を語った。

県外で複数の広告会社に勤務し、県へUターンした久世さんは「田舎で暮らし、地域の人と関わりながら生活したい」と思い、応募したという。「生産者や購入者など多くの人と関われるポジション。たくさん魅力を発信したい」と話した。

野口さんは調理の専門学校に通い、1年間のフランス留学も経験。自給自足した食材を使ったレストランを経営するのが夢だといい「これしかない」と応募を決めた。今後、狩猟免許を取り「ジビエ料理をSNS(交流サイト)で発信したい」と意気込む。

加藤市長は「それぞれ大きなミッション。3年間で実績を残し、(任期後は)尾鷲で起業するという心づもりで頑張ってほしい」と激励した。

市によると、平成23年以降、今回の5人を含め43人を隊員に任命してきた。1日時点で18人が活動している。