【伊勢】三重県伊勢市のみなと小学校でこのほど、花を育てて大切な人に贈る「花育授業」が開かれた。4年生55人がコチョウランの育て方を学び、1人1鉢ずつ、2カ月間世話をして花を咲かせ、大切な人に贈る。
伊勢志摩地域のまちづくりや活性化に取り組むNPO法人「伊勢志摩さいこう会」が、花の育成を通し子どもたちの優しい心を育もうと、昨年から地域の学校で開いている。講師は、千葉県で洋ランを生産する「椎名洋ラン園」の椎名輝さんが務めた。
授業では、椎名さんがコチョウランの原産地や特徴を紹介しながら、育て方の注意点について説明。続いて、児童らが小ぶりな「ミディ胡蝶蘭(こちょうらん)」の鉢を手にし、花芽を折らないように注意しながら支柱を立て、育てるランに思い思いに名前をつけた。児童らが世話をし、順調に育てば12月ごろ花が咲く。
椎名さんは「花を育てることは命に責任を持つこと。花を贈る人を思いながら、大切に育ててほしい」と呼びかけた。
授業を受けた上野晴広さん(10)は「ランは、輝くという意味の『シャイン』と名付けた。水やりをしてきれいな花を咲かせ、大切な人に贈って喜ばせたい」と話していた。