【松阪】三重県松阪市川井町の松阪中央総合病院は30日、救命救急センターの開所記念式典を開いた。県内5番目の指定で、10月1日から運用する。併せて新たに配備する高規格搬送型ドクターカーを披露し、医師が乗り込み治療しながら搬送する訓練を実施した。
救命救急センターは重篤な病気やけがをした人を24時間体制で受け入れ、高度な医療機器や専門医が配置される。県は三重大学医学部付属病院と県立総合医療センター、市立四日市病院、伊勢赤十字病院を指定している。
三重大学付属病院が4月1日に県全域を担う高度救命救急センターに格上げされたため、松阪中央総合病院を津・松阪と東紀州を受け持つセンターとして設置した。同院は3年前に救急病棟がある新棟を建築し、救急20床と集中治療室6床を備える。同時に医師が同乗して現場に直行する乗用車型のドクターカー(ラピッドカー)の運用も始めた。
高規格搬送型ドクターカーは医師と看護師、救急救命士が乗り込む。車内で診察と治療をしながら身体情報を病院へ連絡する。センターではあらかじめ必要な専門医師やスタッフの緊急招集、手術や処置、検査の準備を進めることができる。
開所式典で田端正己院長は「本当にうれしい。全力で取り組んでいく」と意気込み、JA三重厚生連の谷口俊二会長や竹上真人松阪市長らとテープカットして祝った。
式典後、同院のドクターカー2台と救急車の合同訓練を実施し、交通事故を想定した連携をデモンストレーションした。