【鈴鹿】三重県鈴鹿市石薬師町の画家、太田昌文さん(58)は27日、同市飯野寺家のスズカ画廊で作品展を開き、油彩画や水彩画約50点を展示した。今年の春に退職し、今後は絵画制作に専念していくことへの決意を込めて、市内での初個展になる。
太田さんは大学で美術を専門に学び、約20年前から仕事の傍ら、本格的に絵を描き始めたという。現在は市内で絵画教室を主宰するほか、鈴鹿や津で市展の審査員を務める。第一美術協会評議員。
会場には人物を中心に、風景や静物を描いたこれまでの自信作を展示。午後の逆光の中で長いすに座る女性を描いた油彩画「落ちる影」、踊り終えて舞台から下りる女性フラメンコダンサーを描いた油彩画「エストリビージョ」のほか、最新作で初公開の油彩画「ポットを持つ」など多彩な力作の数々が並ぶ。
太田さんは「今までよりも時間ができたので、今後は密度の高い深みのある作品を一つ一つ丁寧に仕上げていきたい」と話した。