伊勢新聞

多色刷りの版画年賀状 林さん初個展 四日市小古曽郵便局

【作品を紹介する林さん=四日市市小古曽町の四日市小古曽郵便局で】

【四日市】三重県四日市市小古曽の版画愛好家、林庸光さん(76)による初個展「版画でつくる年賀状~50年のあゆみ~第1弾」が、同市小古曽町の四日市小古曽郵便局(杉谷育代局長)で始まっている。作品は2回に分けて展示。第1弾は10月31日まで、第2弾は11月1日から来年1月10日まで。

辰(たつ)年の平成24年から今年までの年賀状12点を展示。謹賀新年の文字に添え、菅原道真を背にするウシや鳥獣戯画を模した踊るウサギ、水中から姿を現した竜など、多版多色刷りの木版画作品が並ぶ。また、木版画の多色刷りについての解説と、制作工程も紹介している。

林さんは50年ほど前、年賀状の手書きが面倒になり独学で版画を始めた。公務員時代、多いときは450枚も時間をかけて制作した手作り年賀状を送っていたという。「イメージ通りに仕上がった時の充実感は何にも代え難い。版画年賀状の楽しさを多くの方々に知っていただきたい」と語った。