伊勢新聞

パリパラ「銅」を報告 陸上伊藤選手、鈴鹿市長を訪問 三重

【銅メダル獲得を喜ぶ伊藤選手=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】8月28日―9月8日に開催した「パリ2024パラリンピック競技大会」の陸上競技で、銅メダルを獲得した三重県鈴鹿市平野町の伊藤智也選手(61)=バイエル薬品所属=は25日、同市役所で末松則子市長に成績を報告した。

今大会は2種目に出場。男子400メートルは1分01秒08で3位入賞し、銅メダルを獲得。男子100メートルは17秒67(.665)で7位入賞した。

来庁した伊藤選手が、持参した銅メダルを末松市長の首にかけると、伊藤選手と30年来の友人という末松市長は「とにかくすごくうれしい。ありがとう」と涙ぐみ、メダル獲得をともに喜んだ。

伊藤選手は「『チーム智也』で取ったメダル。車いすを作ってくれた仲間たちとともに、自分は『伊藤智也』を正確に表現しようという思いで走った」と話し、「銀か銅かは分からないが、メダルを取る自信はあった」と振り返った。

そして「次はメダルには届かないかも知れないが、支援してくれる人がいる限り、もう一踏ん張りする」と意気込みを語った。

末松市長は「力の続く限り、ぜひ頑張って陸上を続けて」と激励した。

伊藤選手は34歳の時に多発性硬化症を発症し、車いす生活になった。パラリンピックへの出場は5度目で、北京大会では2種目金メダル、ロンドン大会では3種目銀メダルの実績を持つ。