伊勢新聞

有馬中生徒が職場体験 将来の参考に

【貸し出す蔵書を探す山本さん=熊野市井戸町の市立図書館で】

【熊野】将来の職業選択の参考にしてもらおうと、三重県熊野市有馬町の市立有馬中学校は25、26の両日、2年生44人が地元の病院や飲食店など29カ所で職場体験に臨んでいる。

同校によると、職場体験学習の一環で、毎年秋に市内外で2日間にわたって実施している。生徒は事前学習を踏まえて希望した体験先で業務を学び、11月上旬に新聞を作成して展示する。

同市井戸町の市立図書館には山本風汰さん(14)が訪れ、開館準備やカウンター業務を体験した。ほかの図書館に所蔵していない本を貸し出す「相互貸借」や返却処理、製本について学んだ。

同図書館は東紀州最大の約20万冊を蔵書するという。山本さんは分類番号を確認しながら、貸し出す本を探した。「普段借りない本は探しづらい」と話し、17冊中14冊を集めていた。

同市久生屋町の熊野病院には木之下來希さん(14)と平瀬日菜さん(14)が訪れた。リハビリに関する講義を受けた後、認知症患者の生活能力を向上させる「作業療法」を看護師らと体験した。

両親が病院勤務という木之下さんは「記憶障害にも種類があると分かった。周りに認知症の人がいたら助けたい」、平瀬さんは「認知症の人と楽しく過ごす方法を見つけたい」と話した。