AIで乳児の午睡監視へ 松阪市、保育園にシステム導入 三重

【協定書を示す(左から)酒井代表と竹上市長、大関代表取締役、濱岡理事=松阪市役所で】

【松阪】三重県の松阪市は25日、保育園でのAI(人工知能)を活用した乳児の午睡監視システムを運用するため、リケナリシス(東京都中央区)と同市の子育て支援団体「パインワークス」の両者と、子育て支援連携協定を締結した。導入は東海四県初となる。

システムは、国立研究開発法人「理化学研究所」の研究成果を産業に応用するリケナリシスが開発した。天井のカメラと映像解析装置でうつぶせ寝の窒息を防止し、保育士の負担軽減を図る。

パインワークスがシステムを報道で知り、同社とともに同市の公民連携窓口「共創デスク」に設置を提案した。公益財団法人原田積善会(同市)がシステムを寄付し、同市は10万円で据え付けを補助する。同市駅部田町の私立小規模園「ちいさな保育園」に取り付け、効果を検証していく。

リケナリシスの大関敏之代表取締役は「保育士さんをサポートする。人とAIの両方で安全を守る」とあいさつ。パインワークスの酒井由美代表は「成功事例になれば」と期待した。原田積善会の濱岡正己業務執行理事が寄付目録を竹上真人市長に渡した。

竹上市長は「大きな一歩。子どもたちの安全をより確保できる」と感謝した。