【四日市】日本の精神文化を伝える活動をするアトリエ「楽古舎」を主宰する水墨画家で一弦琴奏者の永川辰男(雅号・一陽)さん(72)=三重県桑名市太夫=は24日、四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で「水墨画展」を開いた。額装や色紙作品約50点を展示販売している。29日まで。
鋭い眼光で威嚇するような竜、滝つぼに潜む竜、仙人を背に空駆ける竜など、神の使いとされる竜を題材にした作品。東北地方の土着神との説がある土偶、悪疫退散の力があるとされる獅子神楽など、墨の濃淡で生き生きと表現した作品が並ぶ。
永川さんは50年余にわたり神職を務める傍ら、常に「神とは?」という目に見えない存在を追求し、神を具象化した水墨画を描いている。作品は、画房「久久里」の名でオンライン販売もしている。「たらし込みやぼかし、にじみなどの筆のタッチと、陰陽の黒白の世界を楽しんでいただきたい」と話している。
28日午後1時半から、ギャラリートーク&ライブで一弦琴演奏会「もののあはれを語る」を開く。参加無料。問い合わせは同ギャラリー=電話080(5117)4078=へ。