伊勢新聞

内宮正殿の鰹木、万博へ 三重県ブースで期間限定展示

【定例記者会見で、大阪・関西万博で「内宮正殿鰹木」を展示すると発表する一見知事=県庁で】

一見勝之知事は24日の定例記者会見で、伊勢神宮内宮(三重県伊勢市宇治館町)の正殿に使われた鰹木を、大阪・関西万博の関西パビリオンに設ける県のブースで展示すると発表した。

県によると、展示する鰹木は長さ9尺(約2メートル70センチ)で約400キログラム。平成25年の第62回式年遷宮で現在の社殿に造り替えるまでの20年間、正殿の屋根に置かれていた。

神宮徴古館(伊勢市神田久志本町)では同じ正殿に使われた別の鰹木を展示しているが、県外で展示するのは初めて。県が神宮司庁に協力を求めたのをきっかけに展示が決まった。

県のブースのうち「常若」をテーマにしたコーナーで展示する。展示の期間は20日間から1カ月間ほどと想定。展示に合わせて伊勢神宮の歴史や式年遷宮などを映像で解説する。

展示物の発表は、御木本幸吉が制作した「自由の鐘」に続いて2件目。期間中は「目玉」の展示物を入れ替えることで来場者を増やしたい考え。残り四つの「目玉」も順次、発表する。

一見知事は会見で、鰹木を展示する意義について「普段は遠い所からしか見えない鰹木を、近くで見てもらえる。式年遷宮が継承されていることを意識してもらえると思う」と述べた。