伊勢新聞

四日市商高生が焼き菓子考案 マルシェなどで販売へ 三重

【商品を手にする寺尾さん(左)と生川さん=四日市市尾平町の四日市商業高校で】

【四日市】マーケティングを学ぶ四日市商業高校(三重県四日市市尾平町)の3年生16人が地元の菓子店「明月堂」(同所)と共同で、2種類の焼き菓子を開発した。

商品は、同校の制服のリボンの絵柄をあしらったクッキーにチョコクリームとオレンジピールを挟んだ「泗商(ししょう)☆サンド」と、甘塩っぱい味わいが楽しめるウミガメをかたどったクッキー「おかえり☆カメ海(み)」。生徒らは5月から「課題研究(マーケティング実習)」の授業で商品開発に取り組み、アイデアを出し、2回の試食を経て完成させた。

19日には各30個を用意して校内で販売したところ、菓子を買い求める多くの生徒でにぎわい、5分で完売した。10月19、20日にイオンモール津南(津市)で開かれる県産業教育フェアをはじめ、同27日に四日市市中心部である「四日市まちなかマルシェ」や、11月17日はマックスバリュ山城店(四日市市山城町)で販売するという。

「泗商☆サンド」は、今の3年生で最後となる制服を菓子に取り入れたいと、寺尾美希さん(17)が考案した。「オレンジピールが効いて、子どもから大人まで愛される味になっている。サンドを食べて、泗商(同校)に興味を持ってもらえたら」と話す。

「おかえり☆カメ海」は、産卵のため四日市市の吉崎海岸に帰ってくるウミガメをイメージ。考案した生川いろはさん(18)は、幼いころ一時期、屋久島(鹿児島県)に住んでいたことがあり、大のウミガメ好き。「商品を通して、ウミガメのことをもっと知ってほしい。甘塩っぱい味が海を連想させてくれ、想像どおりのおいしさです」とPRする。

泗商☆サンドは250円(税込み)、おかえり☆カメ海は200円(同)。明月堂でも購入できる。毎年、同校生徒と商品開発に取り組む店主の小林覚さん(60)は「今年は、生徒たちの思いが詰まった商品に仕上がった」と話した。

【校内で開かれた菓子の販売会】