地元の水産業を見学 御薗小児童、稚魚にエサやり 三重・伊勢

【水槽で育成しているマハタの稚魚にエサを与える御薗小の児童ら=伊勢市有滝町で】

【伊勢】三重県伊勢市の水産業について学ぶ体験学習が20日、同市有滝町の豊北漁港で開かれ、市内の御薗小学校の児童らが、稚魚の育成施設やアオノリの陸上養殖施設を見学した。

担い手が減少する漁業に関心を持ってもらおうと、市が開いている。この日は、御薗小5年生24人が参加。学校で市職員から、漁師の高齢化や漁場環境の変化、水産資源を守る取り組みなどについて学んだ後、漁港に移動し、港内にある二つの施設を見学した。

伊勢湾に放流するための稚魚を育成する「伊勢湾南部中間育成施設」では、マハタやタイなどを育てている直径20メートルの水槽を見学。体長7センチほどになったマハタの稚魚に餌を与える体験をした。また、青ノリの原料となるスジアオノリの陸上養殖施設では、担当者が「海水温が上がり、海でノリが育たなくなっている」などと説明。児童らは、養殖水槽やノリの乾燥設備を見て回り、ノリの試食も楽しんだ。

参加した高森紬さん(10)は「海水が熱くなったり、栄養がなくなっていると教わった。魚やノリが育つよう海をきれいにしたい」と話していた。