21日から「秋の全国交通安全運動」(30日まで)が始まるのを前に、20日は津、鈴鹿、尾鷲など三重県内各市町で、同運動の出発式が行われた。
自転車の安全運転呼びかけ 尾鷲署など
【尾鷲・熊野】三重県警は20日、東紀州地域の各署で出発式を開いた。関係団体による啓発活動に加え、園児の歌の披露などを通じて交通安全を呼びかけた。
尾鷲署は、尾鷲市瀬木山町の市民文化会館で出発式。県警や尾鷲地区交通安全協会など8者73人が出席した。ひのきっここども園の園児18人が交通安全を宣言した後、県交通安全キャンペーンソング「無事故のお約束」と「犬のおまわりさん」を披露した。
署員の号令で交通機動隊を含む白バイ7台、パトカー4台などが広報啓発パレードを展開。尾鷲市内と海山地区、紀伊長島地区に分かれ、1時間かけて自転車の安全運転などを呼びかけた。
また、三重ダイハツ販売が同会館駐車場で、衝突回避支援ブレーキ機能を備えた「サポカー」の体験乗車会を開いた。社員が障害物に向かって時速10キロで走行。試乗者らはブレーキの効果を体感して「運転の安心材料になる」「便利で優れた機能」などと語った。
笠井剛司交通課長は「日暮れがだんだん早くなっている。自動車は早めにライトを点灯し、歩行者や自転車は明るい服で存在をアピールするなど、命を守る行動を心がけてほしい」と話した。
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熊野署は、熊野市井戸町の県熊野庁舎で出発式。大西浩文副市長があいさつした。
また紀宝署は、紀宝町井田の町ウミガメ公園で出発式をし、御浜町の大畑覚町長があいさつ。ハンドルキーパー運動推進モデル事業所の指定もした。
尾鷲署などによると、東紀州地域の今年の総事故数は、19日時点で891件(前年同期比64件増)と、各署で前年同期より増加している。人身事故件数は41件(同13件増)、死者数は1人(同1人減)。
児童ら「ヘルメットかぶります」 鈴鹿
【鈴鹿】三重県の鈴鹿市交通安全都市推進協議会(会長・末松則子市長)は20日、同市算所2丁目の鈴鹿ハンターショッピングセンター駐車場で出発式を開き、市民らに交通安全を呼びかけた。
鈴鹿署や鈴鹿地区交通安全協会など関係者ら約100人が参加。
内藤洋副市長は「11月から自転車運転者に対し新たに罰則が設けられるとともに、今後は交通反則通告制度が適用される予定なので、啓発に力を入れていく」、中村勇索署長は「鈴鹿警察としては、重点を踏まえた広報啓発活動を実施するとともに、悪質・危険な交通違反に対する指導取り締まりを強力に進める」とそれぞれあいさつした。
そのほか、私立かもめ保育園の年長児23人が「自転車に乗る時はヘルメットをかぶります」など、三つの約束を宣誓。元気いっぱいのダンスも披露した。
同署によると、今年管内で発生した総事故件数は9月19日現在、4061件(前年比20件増)。うち人身事故は172件(前年比36件減)、死者数は2人(前年比マイナス2人)。数値はいずれも暫定。