熊野古道センターで「護摩供」初開催 10月5日、熊野古道世界遺産20周年で尾鷲市 三重

【護摩供の詳細を発表した野田代表(左から2人目)ら=尾鷲市役所で】

【尾鷲】三重県の尾鷲市や八鬼山荒神堂保存会などは18日、市役所で記者会見を開き、10月6日正午に営まれる「第6回三宝大荒神護摩供」の詳細を発表した。市は前日に関連事業として、同市向井の県立熊野古道センターで「火渡り・護摩供」を初開催すると報告した。

5日は熊野古道の世界遺産登録20周年事業の一環。修験道の総本山「金峯山寺」(奈良県吉野町)の五條良知管領を招き、熊野古道に関する特別記念講話と護摩供、火渡りを実施する。プログラムは正午―午後3時の予定。参加費や事前予約は不要。

6日の供養は荒神堂(同市南浦)が再建された令和元年から、保存会主催で営んでいる。五條管領や山伏らが、願い事を書いた護摩木を燃やして経を唱える。尾鷲ヒノキのお守り(税込み700円)を新たに用意し、学業成就など6種類を販売する。

多くの子どもに護摩供を体験してもらおうと、保存会は市内の全幼保施設と小中学校に計1200枚の護摩木を寄付した。5日の護摩供で使用できる。6日の護摩木(税込み500円)は現地で買うか、保存会▽尾鷲観光物産協会▽伊藤石油―などで事前に購入できる。

保存会の野田隆代代表(66)は「尾鷲の人は荒神堂に対する思い入れが強い」とした上で「熊野古道センターでも実施するのは画期的なこと。気軽に行ける場所で同じようにお参りし、(山道を)歩ける人は、荒神堂でも感動を味わってほしい」と呼びかけている。

6日の参加希望者は事前申し込みが必要。問い合わせは野田代表=電話090(6765)3871=か、尾鷲観光物産協会=電話0597(23)8261=へ。