伊勢新聞

予約型乗合タクシー実証開始 鈴鹿の一部地域で半年間 交通空白課題の解決に 三重

【式典でテープカットする代表者ら=鈴鹿市石薬師町の石薬師地区市民センターで】

【鈴鹿】三重県の鈴鹿市は19日、市内の久間田・石薬師地域で、有料の予約型乗合タクシー「シティモビすずか」の実証運行を開始した。地域内の利用者を対象に、予約に応じてタクシーが地域内外の駅や医療機関、スーパーなど約120カ所の停留所間を乗り合いで運行する。期間は令和7年3月18日まで。

市内の公共交通空白地域での移動課題の解決に向けた取り組みで、半年間にわたって評価・検証し、利便性の高い持続可能な地域公共交通の構築につなげる狙い。市と地域づくり協議会が協働で取り組む。

同地域は市のコミュニティバス(Cバス)が運行するものの2時間に1本程度で、近くに駅もないことから対象に選ばれた。20日から一ノ宮地域でも同様の取り組みがスタートする。

石薬師町の石薬師地区市民センターで運行開始式典があり、関係者ら約40人が出席。代表者6人が車両の前でテープカットし、事業開始を喜んだ。

末松則子市長は「令和6年度で終わることなく、しっかり次につなげていくため、多くの課題を聞かせてほしい。みなさんとともに進めていく」、石薬師地区明るいまちづくり協議会の山田雅一会長(78)は「地域が協力し、一人でも多くの人に利用してもらいたい」、久間田地域づくり協議会の福原隅雄会長(70)は「継続的に地域を支える仕組みを作っていくことが必要」とそれぞれあいさつした。