伊勢新聞

秋の訪れ知らせる奏楽 桑名で御車祭、子どもら演奏 三重

【演奏を披露する子どもら=桑名市本町の桑名宗社で】

【桑名】三重県桑名市無形民俗文化財の「御車祭(みくるまさい)」が17、18の両日、同市本町の桑名宗社(春日神社)であり、地元の子どもたちが奏楽を奉納した。

同祭は、鎌倉時代から700年以上続くとされる。「日本一やかましい祭り」として知られる8月初旬にある「桑名石取祭」は、御車祭に向けて境内を整備するための祭事という。

17日は拝殿内での奉納の後、午後7時ごろからちょうちんの明かりがともされた楼門前で、子どもらによる演奏が披露された。関係者や近所から来た参拝者が見守る中、毛利太祐(たいすけ)さん(13)、稲田一樹(いつき)さん(11)、岡本悠路(はるみち)さん(11)の3人が、笛の音とともに太鼓や羯鼓(かっこ)を打ち響かせた。

毛利さんは「緊張したが、練習してきた成果を出せたと思う」と胸を張った。不破義人宮司(37)は「桑名に秋の訪れを知らせてくれる祭り。練習時間がとれない中でも、みんなよく頑張ってくれた」と感謝し、子どもらをねぎらった。