伊勢新聞

盲学校生が稲刈り体験 津・久居農林高生と協力し 三重

【盲学校生(右)に手を添え稲刈りを手助けする高校生=津市内で】

【津】三重県立盲学校(津市高茶屋4丁目)の小中学部生7人が17日、同市久居東鷹跡町の県立久居農林高の実習田で稲刈りをした。同高食品コースの3年生23人の手ほどきで、コシヒカリの手刈りに挑戦した。

体験を通じ外部と交流を図る同高の「わくわく農林塾」で両校は例年田植え、稲刈り、クッキー作りの全3回で実施。今年は天候の影響で田植えができず、今回が初交流となった。

盲学校生1人に農林高生3、4人が担当に付き、手をつないで実習田に進んだ後、実る稲の脇にかがんで稲の束を握らせ、注意深く鎌を手前に引くやり方を助言。「いいよ」「あと少し」などと手ほどきをした。

中学部3年の黒宮大貴さん(15)は「最初難しかったけど手伝ってもらってできるようになった。稲を刈り取るとうれしい気持ちになった」と感想を話した。

農林高の赤塚春斗さん(18)は「手を添えて鎌でけがをしないよう気を付けた。直接接して目の不自由な人の特徴が知れた」と述べた。

収穫したコメは同高で米粉に加工し、来年1月のクッキー作り交流で使用する予定。