伊勢新聞

レゴを使い小枝運ぶ 尾鷲小児童らプログラミング挑戦 三重

【自作した木材運搬トラックを走らせる児童ら=尾鷲市中村町の旧尾鷲幼稚園で】

【尾鷲】林業への関心を深めてもらおうと、三重県尾鷲市中村町の旧尾鷲幼稚園で17日、プログラミング教材のレゴブロックを使い、木材運搬用のトラックを作る授業があった。市立尾鷲小学校の5年生28人が、部品を組み立て、無線でトラックの操作に挑戦した。

市によると、市が令和元年に始めた小学生対象の野外学習「尾鷲育」の一環で、11月に市有林で実施する輪切り体験の事前授業。名古屋大レゴ部の岡野太郎さん(24)を講師に迎え、タブレットに表示された設計図を基に組み立て、小枝を運ぶプログラムを学んだ。

児童らは5班に分かれ、トラックを1台ずつ製作。岡野さんの指導を受けながら、各パーツを作って組み合わせた。トラックが完成すると、タブレットでプログラムを起動。「うまく進んだ」「早い」と声を上げる班もあれば、「動かない」と苦戦する班も見られた。

その後、岡野さんが「荷台に木を積んでコースを完走しよう」と課題を出すと、各班でプログラムを組んで障害物の置かれたコースで試走を繰り返した。児童らは失敗しながら、プログラムを何度も調整。小枝を落とさず完走すると、教室から歓声が沸き起こった。

川上優空(ゆら)さん(10)は「道を通るようにプログラムするのが難しかった。木の置き方を工夫したり、チェーンで抑えたりすることで安定して運べた」と笑顔で話した。