三重県は17日の県議会9月定例月会議本会議で、県警科学捜査研究所(津市栄町1丁目)の建設工事を契約する議案など、12議案を提出した。10月18日の本会議で採決される。
県によると、科捜研の建設工事は、日本土建、堀崎、三重農林の特定建設工事共同企業体と契約する。契約金額は14億250万円。総合評価方式の一般競争入札で契約の相手方を選んだ。
人員や機材の増加を受けたスペースの確保などが理由。県警本部に隣接する県有地に、延べ約2600平方メートルの鉄筋コンクリート造5階建てを新築する。令和8年6月ごろにも完成の見通し。
県は12議案に加え、水道事業、工業用水道事業、病院事業、流域下水道事業の昨年度決算認定議案も提出した。昨年度の一般会計決算認定議案は、10月中にも提出する予定。
一見勝之知事は提案説明で、護岸崩落などの被害をもたらした台風10号への対応を振り返った上で「災害対応で重要なことは、治に居て乱を忘れず。しっかりと検証し、改善を図る」と述べた。
松尾芭蕉の俳句「見所のあれや野分の後の菊」を紹介。「風雨にさらされても立ち上がる菊を詠んだ芭蕉の句を思い起こし、災害への備えと強靱(きょうじん)な県土づくりへの決意を新たにした」と語った。
立憲民主党の代表選と自民党総裁選にも言及。「地方では経済対策の実感を伴っていない」と指摘した上で「人口減少などの地域課題にも、本格的かつ重点的な取り組みを期待している」と述べた。