喜田川ひさ子さん日本画展 津の松尾表具店ギャラリー、緻密に描いた花など10点 三重

【日本画作品を紹介する喜田川さん=津市一志町の松尾表具店ギャラリー「一期一會」で】

【津】三重県津市一志町高野の喜田川ひさ子さん(92)の日本画展が、同町の松尾表具店ギャラリー「一期一會」で開かれている。岩絵の具で緻密に描いた花などの日本画10点を展示している。30日午後3時まで。日曜・祝日は休み。

喜田川さんは同町波瀬出身。結婚後40代で奥田竹石、橋本綵可両氏(いずれも故人)に師事し、津市展市長賞、県展日本画部門最優秀賞などを受賞。中部日本画女流展や日春展で活躍した。

個展は同ギャラリーのすすめで実現し、気軽に見られるようあえて額に入れずに展示。これまで描いた中からテッセン、キク、ツワブキなどを並べた。作品「葱(ねぎ)坊主」は、土から茎を伸ばし球形の花を付けるネギと、傍らに横たわるダイコンの花を丁寧に描いている。

喜田川さんは「一枚一枚に思い出がある。今はここまで(大きな作品)は描けないがえとの色紙を毎年描いている。絵が根っから好き」と笑顔で話した。