JR東海は10月5日から、紀勢本線の紀伊長島―新宮間で、自転車をそのまま列車に持ち込める「サイクルトレイン」の実証実験を始める。年末年始を含む土日祝日の定期列車が対象。来年2月24日まで。
自転車で観光地を周遊する「サイクルツーリズム」に向けた取り組みの一環。同社は5月から6月にかけて計10回、熊野市―新宮間で実証運行した。今回、区間と期間を延長し、課題や効果をさらに追究する。
区間内の上下線全ての普通列車が対象で、全駅で乗降できる。事前予約や運賃以外の追加料金は不要。車内ではゴムバンドなど固定具を自転車に取り付ける。混雑状況によっては、持ち込みを断る場合がある。
JR東海は、前回の利用者が48人で、自転車の乗降による遅延はなかったと明らかにした。今後の通年運行について「沿線自治体の要望や実施区間、ダイヤ設定などを総合的に判断したい」と話している。