伊勢新聞

今夏の三重観光客数、コロナ前の8割 主要24施設、延べ556万6679人

【夏休みの観光客数を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は10日の定例記者会見で、夏休み(7月13日―9月1日)の観光客数を発表した。県内の主要24施設を訪れた観光客は、延べ556万6679人。1日あたりの観光客数はコロナ禍前にあたる令和元年の約8割にとどまった。

県によると、前年と比較可能な21施設の1日あたり観光客数は、0・02%(22人)増の9万9498人。4年連続で増えたが、令和元年より16・8%(2万93人)少ない。

前年度比での伸び率が最も高かったのは県立熊野古道センターで、60・3%増の2万704人。10年ぶりの土日開催となった熊野大花火大会や熊野古道の世界遺産登録20周年が押し上げたとみられる。

一方、ナガシマリゾートや鈴鹿サーキット、鳥羽水族館などの1日あたり観光客数は減少。猛暑が続いたことに加え、夏休み終盤の県内を長期間にわたって襲った台風10号などが影響したとみられる。

また、県は先月8日に発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の影響もあったとみて、宿泊施設などへの聞き取りを進めている。予約キャンセルの件数や事業者の要望などをまとめて公表する予定。

一見知事は会見で、全国にはコロナ禍前よりも多くの観光客が訪れている地域もあると説明。海外へのプロモーションなど、外国人観光客の誘致に向けた取り組みを強化する考えを示した。