伊勢新聞

市民農園、25日に開設 尾鷲市、中川菜園と近く覚書 遊休農地活用 三重

【尾鷲】三重県の尾鷲市が開設を進める有機農業の市民農園について、今月25日から利用を始めることが9日、分かった。近く同市桂ヶ丘の「中川菜園」と覚書を交わし、遊休農地150平方メートルを活用する見通し。

市は同日に開かれた市議会定例会で、遊休農地を市民農園として今月中に開設する方針を明らかにした。農業者の指導のもと、利用者が農作業する「農園利用方式」として、1区画15平方メートルを10区画用意する。

加藤千速市長は「どう地産地消を推進し、共同販売しながら独自産業化するか議論した」とした上で、「家庭菜園セミナーと市民農園、農地バンクを一体的に進めたい」と話した。仲明議員(無所属)への答弁。

担当者によると、本年度中は無料で募集し、来年度以降は年間2400円で貸し出す方針。昨年10月に着任した市地域おこし協力隊の中川和彦さんを副管理者とし、同菜園の原勇生さんとともに指導してもらう。

今回募集する区画は、使用できる遊休地の4分の1ほどに過ぎないといい、担当者は「恒久的な取り組みとすべく、今後はさらに農地を拡大したい。農園があることで移住につながる可能性もある」と話している。