【津】津市の秋を彩る風物詩「津まつり」(主催=津まつり実行委員会、川北晃司会長)が10月11日から13日までの3日間、大門・丸之内地区を中心にお城西公園など全12会場で開かれる。期間中、各所で郷土の伝統芸能や踊りなどが繰り広げられ、総勢約380団体、約8千人が出演する。最終日の13日はメインイベントの大パレードがあり、登場する日本最大級の和船山車「安濃津丸」の一日船長にタレントの稲村亜美さんが務める。
津まつりは津八幡宮の祭礼が起源。寛永12(1635)年に2代目藩主藤堂高次公が藩費を貸し出し、まつりを奨励したことで盛大となったのが始まりとされ、390年の歴史を誇る伝統行事。毎年市内外から大勢の来場者を見込み、今年は過去最多の30万人を目指す。
今年は13日午後3時15分から中央郵便局前会場で開かれる「安濃津芸能絵巻」が見どころの一つ。津しゃご馬や伊勢津太鼓など5団体の山車が一堂に会し、競演する。昨年は雨で中止となったが、実現すれば初めてとなる。
まつりの集大成となる大パレードは同日午前9時から裁判所前から松菱前まで開催。唐人踊りや子ども神輿(みこし)、よさこいチームなど49団体が練り歩く。最後に午後2時ごろ、安濃津丸が登場する。一日船長の稲村さんは“神スイング”で知られ、テレビ番組やCMなどで活躍。パレード後の午後3時からトークショーもある。
ほかにフェニックス通りに設置された会場ステージで、同日午前11時15分と午後1時45分、人気お笑い芸人のとにかく明るい安村さんのお笑いライブもある。
6日に開かれた前葉泰幸市長の定例記者会見で、実行委員会の鵜飼仁副会長らが発表した。鵜飼副会長は「新旧の伝統芸能が融合した長い歴史のあるまつり。コロナ禍を経て昨年から通常開催に至ったが、今年はより気持ちを入れて臨みたい」と意気込んだ。前葉市長は「大変にぎわう3日間となる。今年は30万人の来場を目指したい」と話した。