三重県中小企業団体中央会は6日、津市新町のプラザ洞津で組合役職員等講習会を開き、会員組合の役職員ら35人が聴講した。
東海財務局津財務事務所の米田征史所長が「三重県内経済情勢と地域金融機関を取り巻く環境変化について」と題して講演した。
中央会は、社会情勢の動向を学ぶことで会員の組合運営や企業経営に役立ててもらおうと毎年、新春と夏季に講習会を開いている。
米田氏は最近の県内経済情勢について「データセンター向けの需要が強く生産が追いつかないほど受注が入っている」と、特に電子部品・デバイス部門での生産活動が好調と説明。
一方、雇用情勢では「運輸業では特に燃料価格などが高騰する一方、運賃に十分転嫁できず新たに人を雇う余力がない事業者が多い」と人手不足感が強まっているものの、有効求人倍率が低下傾向にあることなどを話した。
国の今後の中小企業資金繰り支援については、コロナに焦点を当てた支援策から経営改善・事業再生支援に注力していく国の方針を示し、地域金融機関の現場職員が円滑に事業者支援に着手できるよう支援ノウハウを業種ごとに整理した「業種別支援の着眼点」を金融庁のホームページで公開する取り組みなどを紹介した。