伊勢新聞

大山田PAをスマートICに 桑名市、国が新規事業化

【桑名】三重県桑名市は6日、「大山田PAスマートインターチェンジ(IC)(仮称)」が新規事業化されたと発表した。国土交通省が全国で同所を含むスマートIC計6カ所を、同日付で高速道路会社へ事業認可した。スマートICの設置は同市では初めて。県内では亀山、鈴鹿、多気ヴィソンに続く4カ所目。

スマートICは、高速道路の既存施設から一般道に出入りできるように設置される、ETC専用の簡易なIC。大山田PAスマートICは、桑名市にある東名阪自動車道大山田パーキングエリア(PA、桑名東IC―桑名IC間)に設置される。

同PAは昨年9月、国がスマートICの必要性を認めて調査する準備段階調査箇所に新規採択され、同市と国交省中部地方整備局、北勢国道事務所が昨年10月から、設置に向けた準備や検討を行う準備会を開いてきた。

国交省は整備効果として、産業活動の支援▽地域活性化―を挙げる。多度南部の産業誘導ゾーンから高速道路ICまでの所要時間が約4―8分短縮され、計画中の企業立地が完了した場合、約5千人の雇用増加、約12・6億円の税収増が期待されるとしている。ほかに、新規高速バス路線が開設された場合、陽だまりの丘地区から高速道路ICへの運行時間が約10分短縮され、1人当たり年間損失時間約82時間の削減が期待されるとしている。

市は防災機能強化にも効果があると期待。伊藤徳宇市長は「本市初となるスマートインターチェンジを設置することは、令和2年から計画検討・調整を重ねた結果がようやく実を結んだものであり、大変うれしく思うとともに、これまでご尽力いただいた関係者の皆さまに深く感謝している」とし、「引き続き、地元地域、国土交通省、中日本高速道路、県などと連携し、『成長し続けるまち桑名』を目指し、全力で事業推進に取り組む」とコメントした。