段ボール使ったコラージュ作品 小津さん、津で展示販売 三重

【作品を紹介する小津さん=津市中央の三重画廊で】

【津】三重県伊勢市一之木の自営業、小津貴志(作家名・おづたかし)さん(56)の個展が、津市中央の三重画廊で開かれている。段ボールを使って「解体と再生」を表現した大小のコラージュ作品19点を展示販売している。8日まで。

小津さんは伊勢市出身。京都精華大学で洋画を学び、卒業後は家業の文具商と並行し20年以上にわたってモダンアート協会で活躍した。現在は無所属で作品を発表しており同所での個展は13年ぶりとなる。

細長く切った段ボールを、断面が正面になるよう貼り重ねた「森を詠む」のシリーズは、大樹の幹をほうふつとさせる。シート状の段ボールに墨や銀粉で表情を付けた「月時雨」、表面に墨を塗りパズルのように貼り合わせた「雨路」などがある。

小津さんは「リサイクルされる段ボールは解体と再生の象徴的な素材。木を切ってできた段ボールで木を表現し一回りさせるイメージ」とし「同じ素材でも表現の幅がある。気に入った作品を見つけて、タイトルとつなげてもらえたら」と話した。