台風10号の対応検証を 三重県知事、県災害対策会議で指示

【災害対策本部会議で、災害対応の検証を指示する一見知事(右端)=県庁で】

一見勝之三重県知事は2日午後1時に開いた災害対策本部会議で、台風10号に関する一連の災害対応を検証するよう、県幹部らに指示した。各部局が市町への聞き取りなどを経て検証する方針。

県によると、一連の災害対応に加え、避難指示の実効性なども検証する想定。台風10号の直撃を受けて特別警報が出た鹿児島県など、他県の自治体にも対応を聞き取るという。

一見知事は会議で「平和になっても忘れないようにするのが危機管理の要諦。県民への情報提供や避難の状況が適切だったのかなど、市町の意見を踏まえて検証してほしい」と述べた。

この後、県幹部らは非公開で今回の災害対応を振り返った。護岸が崩壊した堀坂川(松阪市)の応急対応に必要な玉石の調達が遅れたことなどを指摘する声が上がったという。

一見知事は会議後の記者会見で「避難指示などの実効性が伴っていたのかどうかなどを確認したい」と語った。検証の結果は県民に関係する内容に限って公開する考えを示した。

津地方気象台は2日午後1時23分、県内の警報を全て解除した。松阪市を除く県内の全市町が同日までに災害対策本部を廃止。松阪市は堀坂川の仮設工事が完了するまで継続させる。