「プッシュ型支援」指示 台風10号接近、三重県が災害対策統括会議

【台風10号の「災害対策統括会議」で気象台の担当者から説明を受ける県幹部ら=県庁で】

三重県は31日午前10時半、台風10号の接近に伴う「災害対策統括会議」を開いた。一見勝之知事は市町からの要請を待たずに人員を派遣する「プッシュ型支援」に当たるよう指示した。

県によると、同会議は今後の災害対応を検討することなどを目的とし、災害対策本部条例に基づく。災害対策本部会議と大きな違いはないが、出席者を少人数に絞った形で開いている。

これまでも台風の接近時などに開いてきたが、報道陣には公開していなかった。県は台風の影響が長期化する中で県民に警戒感を高めてもらおうと、初めて公開することにしたという。

前日の災害対策本部会議と同じく、防災対策部に設けた「シチュエーションルーム」で開催。県幹部らは予想される台風の進路などについて、津地方気象台の担当者から説明を受けた。

一見知事は土砂災害の危険性がある社会福祉施設に警戒を呼びかけるよう、職員らに指示。巡視船による離島からの救急搬送を想定し、鳥羽市や海上保安庁との連絡を密に取ることも求めた。

この後の記者会見では「台風が県内で停滞する可能性がある。雨が長引くと土砂崩れが発生する可能性がある」と強調。崖の近くに住む県民は特に警戒し、早めに避難するよう呼びかけた。