鈴鹿の中小企業、景況感横ばい 商議所、上期の調査 三重

【鈴鹿】三重県鈴鹿市飯野寺家町の鈴鹿商工会議所中小企業相談所はこのほど、令和6年上期(1―6月)の市の景気動向調査結果を発表した。景気が「良い」と答えた企業割合から「悪い」と答えた企業割合を差し引いたDI値は、現状DIがマイナス22・4ポイントと前期(7―12月)と比べ0・5ポイント差で、ほぼ横ばいとなった。

調査は、市内の会員企業1100社を対象に実施。うち339社が回答した。回答率は30・8%。

同相談所によると、「6期ぶり現状DI値の悪化後、横ばい水準」となり、業種別では、前期との比較で、特に建設業に改善が見られ、ほかに小売業、飲食業で改善が見られた。

一方、自動車関連の地場産業は現状DI値がマイナス60・9ポイントで、前期より31・6ポイント悪化を示す。

能登半島地震や自動車産業での認証不正による減産や稼働停止による影響とみられ、今後の経済への影響にも不安が高まる。

また、今後の景気見通しを示すDI値もマイナス27・8ポイント(前期マイナス28・1ポイント)で横ばいを示し、経済回復は鈍化の見通しという。

全体では「新型コロナウイルス感染症以前の水準を持ち直しているが、物価や原材料価格の高騰による買い控えの影響や価格転嫁ができていない」との声が多かった。