2024年8月30日(金)

▼県内の小中学生が過去最少を更新したという本年度の学校基本調査結果(速報)の公表に、県教委教職員課のコメントは「少子化や教員の確保によって教員1人あたりの児童生徒数は減少傾向にあるが、教員の業務は多岐にわたっており、まだまだ多忙な状況」

▼小中学生数が過去最少を更新し続けていることよりも、関心は教員の負担軽減にある、と言わんばかり。「教員の確保や少人数学級に向けて、引き続き取り組む」と続けたのも、やはり「教員の確保」に力点が置かれ、「少人数学級」はそのための方策で、児童生徒の学力、習熟度向上とは何の関係もないように思えてくる。誤解かな

▼不登校生徒の増加が今も昔も教育現場の大問題で、その発生が最大になる夏休み明けがもうすぐなのに、小中学生のさらなる減少の恐れはあまり気にならないか。例えば、全日制と定時制の高校生は394人減の4万2173人で10年連続減少というのに、通信制は420人、特別支援学校在学者も9人の共に増で、それぞれ5610人、2010人

▼設置目的は別としても、既存の教育制度に合わない子どもが増えているとは言えないか。一見勝之知事が「多様な学びの場」確保を提唱して以降、県教委もフリースクール利用料の補助制度を創設したが、対象は貧困児童で、時流に最低限合わせたという印象は強い

▼夏休み終了を前にネットでは学校へ行きたくないという声があふれているという。不登校児童生徒は今夏も増えるだろう。何のための教員確保かという気がする。