伊勢新聞

三井家・蕭白ゆかりの物品情報を 松阪市の魅力再発見狙う 三重

【朝田寺に残る曾我蕭白「唐獅子図」(松阪市提供)】

【松阪】三重県の松阪市は9月2日から、松阪歴史資料新発見事業「うちにもあるで!三井家、曾我蕭白ゆかりの品」を始める。自宅にある豪商三井家か画家瀟白に関係する物品の情報提供を求め、専門家が鑑定する。締め切りは同月30日。

同事業は歴史資料の掘り起こしを通じて市の魅力を再発見する狙い。文化課は「寄贈をお願いするものではない」としている。予算は専門家への謝礼金約10万円。

松阪には江戸時代から明治時代まで三井松坂店、三井松坂北家、三井松坂南家があったため、当時の当主が従業員へ贈った品物や手紙類が残されている可能性があるという。三井家の規則を記した古文書や当主が描いた絵画が市内の家から見つかっている。

蕭白は京都を中心に活躍した江戸時代の画家。松阪地方への2度の訪問では求めに応じて絵を描き、同市朝田町の朝田寺などに残る。他にもあるかもしれないという。

応募はQRコードの申し込みフォームから。資料の写真や概要、資料を巡る先祖から伝わる逸話を記入する。問い合わせは文化課=電話0598(53)4393=へ。