非常に強い台風10号は27日午後6時には九州の南の海上にあり、暴風域を伴ってゆっくりとした速さで北西に進んでいる。三重県内各地では27日、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、断続的に雨が降り続いた。台風は31日ごろに県内に接近するとみられ、気象台は今後も警報級の大雨となる可能性が高いとして注意を呼びかけている。
津地方気象台によると、雨が降り始めた25日午後6時から27日午後6時までの降水量は大紀町藤坂峠で176・0ミリ、鳥羽市で145・5ミリ、紀北町紀伊長島で143・5ミリを記録した。
中部電力パワーグリッドによると、26日夜から27日朝にかけて、大雨や雷などの影響で鳥羽市や志摩市、伊賀市、大紀町の約4900戸で停電が発生した。
28日午後6時までの24時間降水量は、いずれも多いところで北中部、南部ともに150ミリと予想されている。海上ではうねりを伴い、南部の外海では次第にしける見込み。
台風の進みが比較的遅く、降水量が多くなることが見込まれ、線状降水帯が発生する可能性も高くなっているとして、気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫などに注意するよう呼びかけている。