四日市商議所、創業塾が開講 三十三総研の伊藤副社長が講演 三重

【創業塾初回の講義の様子=四日市市諏訪町で】

【四日市】三重県の四日市商工会議所は24日、同商議所一階会議所ホールで「創業塾2024」を開講し、27―58歳の男性14人、女性6人が受講した。9月14日までの全4回。

3年以内に創業予定の人、創業業種が決まっている人、創業事業のビジネスプランを作成したい人が対象。受講者は創業支援のプロから基礎知識やビジネスプラン作成方法を学ぶ。

この日の午前は三十三総研の伊藤公昭副社長が「創業についての心構えと創業のビジョン」と題し講演。伊藤氏は、経営者としての考え方、経営理念の大切さについて解説し「世の中に何を提供したいのか、自身・自社の存在意義を明確にし、将来の夢と理念を持つこと。経営者は論理的に物事を考えなければならないし、数字にも強くなってほしい」と強調した。

その上で「未来は変化するもので、変化は今日も起こっている。未来は必ず機会をもたらすと考え、構想力を身に着け、実行力を磨いてほしい」と話した。

午後は同氏が引き続き、「創業環境分析と事業アイデアの抽出」と題し講演。創業環境の分析と自分の強みや弱みについて解説し「起業する上で大切なことは顧客のニーズをシーズ(種)の段階で理解し、現実のものとして提案すること。顧客に支持され自社商品を購入してもらうためには、常に外部環境や顧客の変化に気を配り、自らを変革させていかなければならない」と強調した。

その上で「参入する市場の特性を理解する必要があり、自らの強みと弱みを把握することが大切」と話した。

受講者は次回以降、マーケティング▽労務▽会計―などを学び、ビジネスプランコンテスト受賞者の体験談を聞く機会もある。同塾は産業競争力強化法に基づき国が認定した同市の特定創業支援事業で、修了者は同市で証明書の発行を受けることで法人登記費用の減免などを受けることができる。