伊勢新聞

災害時の備蓄機器を貸与 紀宝町、三重県LPガス協会と協定

【協定を締結した中井会長(右)と西田町長=紀宝町鵜殿の生涯学習センター「まなびの郷」で】

【南牟婁郡】紀宝町と三重県LPガス協会は21日、災害時のLPガス対応備蓄機器の貸与に関する協定を締結した。町内で大規模災害が発生した場合、貸与された機器を避難所や災害復旧拠点で使用する。同様の協定は県内で19件目。

町によると、南海トラフ地震への警戒が高まる中、被災者支援を円滑に進めようと、両者で協議を進めていた。提供を受けた機器は、衣類乾燥機▽ストーブ▽炊飯器―など16種。生涯学習センター「まなびの郷」(同町鵜殿)の備蓄機器収納物置に保管する。

町と県紀南LPガス協議会は平成24年、災害時に避難所へLPガスを安定供給するための協定を結んでいる。有事の際、迅速に機器を使えるよう、災害時以外にも平時の訓練やイベントで活用していく方針。

この日、まなびの郷で締結式があり、西田健町長と中井茂平会長が協定書に調印した。西田町長は「臨時情報は終了したが、日ごろから備えておくことが大事」と感謝。中井会長は「有事に活用してほしい」と話した。

同協会は平成24年度から、県内市町の防災拠点に災害用の機器を貸与しており、同年度中は尾鷲市、南伊勢町と協定を結んだ。21日は紀宝町のほか、御浜町とも協定を締結し、県内で20件目となった。