「メタバースで出会い支援を」 高校生県議会で生徒が提案 三重

【「みえ高校生県議会」で質問に立つ議員役の生徒ら=県議会議事堂で】

高校生が県議会の活動を体験する「みえ高校生県議会」が21日、県議会議事堂であった。県内の11校から34人の生徒が参加し、人口減少問題などの解決策を議員らに提案した。

議会への関心を高めてもらうことなどを目的として、県議会の広聴広報会議が平成26年度から隔年で実施している。生徒が議員役となって議場で質問し、執行部役の議員が答弁した。

これまで10分間だった各校の持ち時間は、15分間に増やした。生徒らは6―7月にかけて開かれた勉強会で議会の仕組みを学んだり、議員のアドバイスを受けたりして質問を検討した。

県立四日市高の生徒らは、人口減対策の出会い支援に着目。マッチングアプリは「見た目が障壁になる」とし、自らの分身「アバター」を自由にデザインできるメタバースの活用を提案した。

医療保健子ども福祉病院常任委の石田成生委員長は「県も効果的な事例について研究している。提案は今後の委員会で共有する。しっかりと調査し、議論を深めたい」などと答弁した。

県立伊勢高は森林の効能を県民に理解してもらうため、県産材を使った工作キットの活用促進を要望。県立名張高の生徒は生徒の英語力を高めるために対話型アプリを活用するよう提案した。

「先生が多忙で授業後に質問しづらい」「学習端末が使いづらい」との訴えも。福永和伸教育長は締めくくりのあいさつで「学校からの報告とは差がある。共有したい」などと語った。

四日市高2年の青木千織さん(17)は取材に「これまで政治にあまり関心はなかったけど、質問をしたり、答弁を聞いたりして、政治が県を支えていることが分かった」と話していた。