帝国データバンク四日市支店は20日、生鮮魚介の卸売などを手がける「くさりや」(三重県桑名市大福)などの3社が、津地裁四日市支部から破産手続き開始決定を受けたと発表した。
支店によると、くさりやのほかに決定を受けたのは、いずれも同社の関係会社で同市大福のワールドクサリヤと桑名東部開発。決定は1日付。3社の負債は計約9億8400万円に上る。
支店によると、くさりやは昭和25年創業。マグロやカツオなどの魚介を東海地区のホテルや旅館、飲食店に卸し、平成13年3月期には約13億3400万円の売上高を計上していた。
しかし、名古屋市で開業した総菜店が軌道に乗らずに閉業したほか、コロナ禍で販売量が減少。令和3年3月期の売上高は約3億5千万円に低下し、今年6月から事業を停止していた。
ワールドクサリヤは平成12年設立のマグロ輸入卸売業者。桑名東部開発は昭和51年に設立し、サプリメントの販売などを手がけた。両社とも、くさりやの経営難が連鎖したとみられる。