伊勢新聞

相可が“美食”で優勝 ヴィソンで全国高校生ガストロノミー甲子園 三重・多気町

【伊勢まだいをさばく生徒ら=多気町のヴィソンで】

【多気郡】料理コンテスト「全国高校生ガストロノミー甲子園」は20日、三重県多気町の商業リゾート施設「ヴィソン」で初開催した。全国から選抜された8校が「伊勢まだい」をメイン食材に腕を振るい、県立相可高校(同町相可)が優勝した。

ガストロノミーは食事と文化の関係を考える美食学を意味する。大会は同町とヴィソン多気、三重テレビ放送がつくる実行委員会が主催し、食材と食文化の振興、若い料理人の交流と育成が狙い。

同町に相可高校調理クラブが運営するレストラン「まごの店」があり、同町が「美食の街」として知られるスペイン・サンセバスチャン市と「美食を通じた友好の証」を提携していることから開催地となった。

開会式で名誉会長の一見勝之知事は「三重県は食材が豊か。新しい感覚で新しい食べ物を生み出し、競い合い、盛り上げてほしい」と呼びかけた。名誉副会長の久保行央多気町長は「食と健康をテーマに事業展開しているヴィソンは日頃の成果を披露する絶好の場」と激励した。

出場校は、コンクール出場実績を基に選ばれた全国7地区の代表校と地元の相可高の計8校。1チーム2人で臨んだ。選手宣誓の後、各チームはブランド養殖「伊勢まだい」と前日買い求めた食材を使い、100分間でメイン、汁物、ごはんのセットメニューを調理した。

ヴィソンに出店するシェフや日本ガストロノミー協会会長ら3人が審査し、料理の味や見た目だけでなく、コストコントロールやプレゼンテーション力も評価した。

優勝した相可高の加藤陽君と熊本泰士君は副賞でサンセバスチャン市へ料理研修に行く。準優勝は鹿児島県の神村学園高等部、3位は北海道三笠高校だった。

【全国高校生ガストロノミー甲子園の選手宣誓=多気町のヴィソンで】