伊勢新聞

出没多発、クマアラート 三重県、松阪など5市町に注意報

ツキノワグマの出没件数が基準値を超えたことを受け、三重県は18日、松阪農林事務所と尾鷲農林水産事務所管内の5市町に「クマアラート」(注意報)を発表し、住民らに注意を呼びかけた。

県によると、発表の対象は松阪市、多気町、明和町、大台町、尾鷲市で期間は2カ月。尾鷲農林水産事務所管内の紀北町では15日に警報を発表したため、今回の注意報は尾鷲市だけとした。

松阪農林事務所管内では、今月に入ってから3件の出没が確認された。尾鷲農林水産事務所管内では7件を確認。基準に定めた過去五年の平均の2倍を超えたことを受けて注意報を発表した。

尾鷲市と大台町は防災行政無線を通じて住民に注意を呼びかけたほか、目撃情報のあった場所などに看板を設置した。県はクマのえさになる生ごみなどを適切に処分するよう呼びかけている。

県は15日、大紀町と紀北町にクマアラートの警報を発表。16日には熊野農林事務所管内に注意報を発表した。県内では4月1日から今月18日までに、73件の出没が確認されている。